ニュースレター「英文校正で失敗しないコツ」を掲載しました。
英文校正で失敗しないコツ
サービスの賢い選び方とは…
英文校正を依頼して、オリジナルよりひどくなって戻ってきた経験のある方はいらっしゃいますでしょうか、実際のところ、英語を母国語としないインド人、フィリピン人の英文校正であれば、状況は大きく異なってきますが、専門分野の校閲者で、英文校正の訓練を受けている方の場合、そこまで、ひどいケースは極めて稀と思われます。それでも、なかなか満足のいく英文校正の依頼先を見つけることが困難なのは何故なのでしょうか?
専門性の高い学術論文において、オリジナルの英語レベルが、ネイティブスピーカーが普通に読めるレベルに達していなかった場合、標準的な英文校正では、不十分なケースがあります。このような場合でも、お客様の専門分野と同じ、あるいは、近い分野の学問を習得している校閲者が、その問題箇所をリライトすれば解決できます。
ここで問題になるのは、限定的な範囲であっても「書き直し作業(リライト)」を含む校閲の料金が、標準的な英文校正と比較すると、どうしても高額になってしまうことですが、英語の苦手な研究者が、超低価格な校正サービスを利用すると失敗する例が多いのも事実です。反面、そのような業界標準の校正(コピー・エディティング)でも、もともと英語の得意な研究者が執筆した論文の細かい点検のみであれば、全く問題が起きないという側面もあり、そのため、校正会社によっては、お客様側の問題と判断するケースもあるようです。
大幅な改善を望むのであればある程度の出費は経費と考えないと、「どこにだしてもまともに校閲されない」の繰り返しになる可能性があります。
はじめて、英文校正を専門業者へ依頼されるお客様には、業界の標準的な英文校正はお奨めしません。是非、英文校正エキスパートからはじめてください。それでも、納得いかないのであれば、リライトをお奨めしますが……アップグレードサービス(エキスパート→リライト)もありますので、まず、英文校正エキスパートから始められることをお奨めします。
*同じオリジナル原稿を2段階で校閲した校正見本がご覧になれます。
実際、ほとんどのケースで「英文校正エキスパート」で満足して頂けています。もし、専門用語はわかるし、専門的表現も知っているが、どうしても、通じる英語がかけない場合なら、英文添削のサービスをご利用くださいますようにお奨めします。
失敗しないためには、お客様に必要な校閲はなにかよく理解して、又、同時に校正会社が提供しているサービスの内容をよく読み理解することが1番です。ほとんどの校正会社が真実を書いています。丁寧に説明を読めば誤解は避けられます。それが、お客様と校正会社の両方が満足できる唯一の方法です。ちなみに、弊社ではあらゆるレベルの校閲を「リーズナブルな価格」で提供しています。
それぞれの改善の程度も明記してあります。他社と比較する場合も参考にして頂いて、結構ですので、目的の異なる校閲があることをご理解して頂ければ幸いです。
英文校正の価格について
適正価格を判断される前に…
現在では、市場のニーズを反映して、様々な校閲会社が出現しています。- Copy Editing
- 欧米の英文校閲業界が定義するCopy Editing(コピー・エディティング)」と呼ばれる校閲で、主に、英文を言語的な側面から点検します。文意や論文の構成を保持ちながら、英語の正しさ、表現の明快さ、読みやすさをチェックして、内容に集中して論文を読むことができるよう校閲します。
英文校正スタンダードは、上記にプラスして、英語を母国語としない著者の英文表現まで改善するAdvanced Copy-editing(アドバンスド・コピーエディティング)となっています。
- Substantive Editing
- 欧米の英文校閲業界の定義するSubstantive Editing(サブスタンティブ・エディティング)」と呼ばれる校閲です。言語的側面からの修正に加えて、論文の流れや構成を点検し、原稿がより論理的な展開になるように、また、執筆者の意図がより効果的に読者に伝わるように書き直しを行います。
英文校正エキスパートと英文(校閲)リライトは、変更範囲が異なります。
比較表
比較が正確になるように「100 wordsあたりの本体価格(税抜表示)」としてあります。
「4000 words/案件」「投稿規定参照チェックつき」で、契約日の翌日から「校正については5営業日」「リライトは7営業日」の納期として基準を統一してあります。
社名 | Copy Editing | Advanced Copy-editing | Substantive Editing | Professional Rewriting |
---|---|---|---|---|
Dolphin | 廃止 | ¥720/100 words | ¥960/100 words | ¥1570/100 words |
editage | ¥600/100 words | 適用なし | ¥1200/100 words | ¥2700/100 words |
enago | ¥550/100 words | ¥1200/100 words | 適用なし | ¥2800/100 words |
AJE | ¥900/100 words | 適用なし | ¥1850/100 words | ¥2600/100 words |
FORTE | ¥1000/100 words | 適用なし | ¥1500/100 words | 適用なし |
edanz | 適用なし | 適用なし | ¥1400/100 words | ¥3600/100 words |
2024年6月に従来の英文校正スタンダード(Level)は廃止になりました。現在のスタンダードは校閲深度が「従来のエキスパート(2024年6月以前のLevel2)」に近いものになっています。
この変更の理由は、お客様からのAI翻訳後のご依頼数の増加にあります。AI翻訳の場合、語法は正しいが不自然な言い回しが多く、人間の書いた論文より手直しが多くなるためです。
英文(校閲)リライトProfessional Rewriting
英文校正エキスパートSubstantive Editing
⇒喜びの声
英文校正スタンダードAdvanced Copy-editing
⇒喜びの声
上記はYahoo!、Googleから、レベル別に英文校閲を提供している会社の情報です。Yahoo! でキーワードを「英文校正」で検索すると、上位表示2社がインド (Mumbai) の会社でした。高度なSEOをおこなっていると思われます。又、日本の会社では、作業時間あたりの請求が多く見られたので、上記に記載できない会社が数社ありましたことを付記させて頂きます。おそらく、オリジナル原稿の質が高く"Copy Editing"で十分なケースは短時間の校正で終わり、比較的、安い価格を請求し、反対に、オリジナル原稿が粗悪な場合は、"Substantive Editing"を行うので、長時間かかる為、やむなく高額の請求をするというシステムではないかと思われます。これは校正依頼を受ける業者の立場からすると「もっともな話」ですが、お客様側からすると、これでは余程の信頼関係がない限り、事前に予算が組めないので、ご依頼しにくいのではないかと思います。弊社では、合理的な表示をこころがけて、3段階の校閲サンプルの表示と詳細説明、およびアップグレードサービス(エキスパート→リライト)の提供をしています。
※英語圏、準英語圏でおこなわれている英文校正について、
海外の会社へ英文校正を発注する研究者が増えています。数社は、日本語のサイトをつくっていますので、ご利用しやすくなっています。 賃金の低い(準)英語圏の校閲者を利用することで「価格が抑えられ」、日本支社をおかないことで「日本法の拘束を受けない」ので有利です。 しかしながら、「日本人(英語堪能者の除く)」研究者の皆様が、これらの会社をご利用される場合は「注意が必要になる」と思います。
日本人研究者の多くが、母国語である「日本語論文の出版経験」もあると思いますが、そこでは「日本語校正」をおこなっているはずです。 中国人留学生が書いた日本語論文を、同じ分野の日本人の教官が「事前にチェックすることなく」出版社にご送付されたらどうなるでしょう。 国内の出版社が「日本人を対象とする校正のみ」をおこなっていた場合は、日本人の日本語での「入稿をうながされる」かも知れません。
英語圏でおこなう英文校正は、英語ネイティブの研究論文の出版前の語法、句読法、綴りの訂正が目的であり、日本人の英語論文には不向きと思われます。
あとがき
本比較表の目的は、他社の品質を批判するものでもありません。しかしながら、英語圏でおこなわれている「超低価格のCopy Editing」の選定は注意が必要と思われます。大手数社のCopy Editingをご利用後、査読段階でリジェクトされてしまった研究論文の再校閲をお引き受けする機会が多くなっています。弊社の英文校正スタンダードAdvanced Copy-editingで再校閲をおこなって、再投稿後、アクセプトされて感謝されるケースが枚挙につきません。弊社のAdvanced Copy-editingは業界最低価格ではないかもしれませんが、自信をもっておすすめできます。
株式会社ドルフィン 代表取締役 小笠原壽男